Total:31191 写真および文章の転載を禁止します
お尻の周りにしこりが 2009.7.24
最近、肛門の近くにしこりができた!
それは肛門周囲腺腫と呼ばれる腫瘍かもしれません。去勢手術をしていない老齢の雄犬でよくみられる腫瘍です。通常、成長はゆっくりしていて転移も少ないですが、大きくなると肛門を刺激して排便の時に痛みがみられることがあります。腫瘍の切除や去勢手術でよくなることが多いですが、デリケートな場所だけに大きくなると肛門の機能が障害をうけることもあります。早めに治療しましょう。
肛門周囲腺腫という腫瘍です。男の子に多い腫瘍で肛門の近くに発生します。
犬のメタボか・・・いやクッシング病です 2009.7.26
もう1つホルモンの病気を紹介します。お腹がでてきた、血糖値が高い、こんなメタボな感じは人間だけの問題ではありません。高齢の犬では副腎から過剰なステロイドホルモンがつくられてメタボな体型になってしまうことがあるんです。体型だけでなくて、水をたくさん飲む、毛が抜けてきた、などの症状もみられることがあります。薬で治療できることもありますので、はやめに気づいてあげてくださいね。
クッシング病になったしまった犬ですがお腹がはって毛がうすくなってしまっています。
最近犬が暗い・・・毛が薄い・・・甲状腺の病気かも 2009.7.25.
ホルモン性の皮膚病の話しです。犬では甲状腺機能低下症という病気が多く見られます。甲状腺ホルモンは細胞の活動性を調整しています。なので甲状腺ホルモンが少なくなると活動性がにぶくなってしまいます。犬がなんだかもっさりして動きも鈍くなり、毛づやが悪くなり左右対称に脱毛してきます。ほかにも心拍がゆっくりになったり、寒さに順応しにくくなったりするのですが、飼い主さんは皮膚病として動物病院に来院されることが多いみたいです。最近体調はそんなに悪くないけど、暗いと思ったら一度診察をうけるといいかもしれません。治療はお薬で甲状腺ホルモンを補充します。通常、一生飲み続けることが多いのですが、飲んでいる間はふつうの生活が可能です。猫ではこの病気はほとんどありません。
甲状腺機能低下症の犬は外観上も性格的にも、もっさりしてきます。皮膚もちょっとむくんでいるように感じられることがあります。写真では尻尾が脱毛していますね。
ポメはときどき・・・ 2009.7.23
突然ですが、ポメラニアンは時々脱毛してしまいます。左右対称で胴体の部分の脱毛が中心です。この病気Alopecia X(脱毛症エックスという意味)と呼ばれており、ホルモン性だと考えられていますが、詳しい原因はよくわかっていません。脱毛以外に特に影響はないため、治療として、かわいい服を買ってあげることもあります。ただ、何かのきっかけで急に毛が生えてきたり、注射をするとその刺激でその部分だけ毛が生えてきたりします。不思議な病気です。積極的な治療としては去勢手術をしたり、時差ぼけのくすりであるメラトニンをつかったりします。
脱毛してしまったポメ君です。脱毛してしまっていますが、皮膚の赤みや痒みはありません。
!doctype>